NMNとは?

NMNとは?

β−ニコチンアミドモノヌクレオチド(β-nicotinamide mononucleotide: β-NMN)は、体の中の細胞が活動するために欠かせない補酵素ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(Nicotinamide adenine dinucleotide: NAD)の前駆体で、あらゆる生物の細胞の中に存在しています。本来β-NMNは、ビタミンB3などを材料として体内で自然に生成される物質ですが、加齢に伴い体内での生成能力が減少していくと考えられています。

2011年、米国ワシントン大学(ミズーリ州、セントルイス)発生生物学部門・医学部門教授の今井眞一郎博士を中心としたチームにより、医療界を大きく発展させるβ-NMNという物質の存在とその驚きの効果が報告されました。現在もβ-NMNについて世界中で研究が続けられており、その研究成果は非常に多くの注目を集めています。

NMNに期待されるはたらき

身体の機能を若々しく保つはたらき

今井教授が率いるグループによるマウス実験では、活動量の向上、免疫細胞増加などが見られました。人間でいう40~50代の中高年にあたる月齢から、NMNを投与する/投与しないの差が現れ、70代に相当する高齢のマウスでも身体活動が高まったといいます。
NMNを飲むと老化や寿命をコントロールする酵素、サーチュインの働きが活発になることが関係しています。また、異なる研究機関では、血管の弾性の保持、老化に伴う各組織や臓器の機能向上なども数多く報告されています。

※サーチュイン:老化を抑制する機能を持つとされるタンパク質です。サーチュイン遺伝子が活性化すると、細胞の若返りや代謝の増進をはじめとする、老化を抑制するさまざま効果がはたらきます。


体重増加の抑制

マウスによる実験の際、NMNを投与したグループ·投与しないグループに分けて1年間観察したところ、NMNを投与したグループのマウスは年齢を重ねても食事量が増えていました。更に、若いマウスとあまり変わらないほどエネルギー代謝が上がっていたのです。NMNを摂取することで糖の消費が抑制され脂質代謝が高くなるのでエネルギー効率が良くなり、体重増加の抑制が期待されます。


インスリン感受性の改善

マウスによる実験では、全身のインスリン感受性を高める効果が見られました。
インスリン感受性とは「インスリンの効きやすさ」のことです。マウスではメスの方がNMNの効果が大きいと分かっていたため、ヒト臨床研究では閉経後の前糖尿病の女性を2つのグループに分け、1つのグループのみにNMNを服用してもらったところ、骨格筋のインスリン感受性が平均25%上がったと明らかにしています。


認知機能の低下を抑制

今井教授とは異なる研究グループでは、マウスにNMNを投与したところ、アルツハイマー型認知症と関わりが深い、脳の海馬の細胞死を抑えられたという発表もなされています。


NMNの純度について

NMNの純度の試験方法として、【絶対純度】と【相対純度】があります。

相対純度

一般に試験機関が純度検査を行う際は、「基準となるNMN原料」を純度100%とした場合の相対値に過ぎません。また驚くことに、「基準となるNMN原料」は、製造業者自身が持ち込むことができ、その絶対純度は開示されていないのです。

絶対純度

【絶対純度】信頼度の高い純度の試験方法として「原料中に検出された全ての物質のうち、β-NMNの割合が何%であるか」を測定することが可能です。この絶対的な測定方法による純度表示を行うことが、弊社の純度表示に対する考え方です。

不純物について

NMNを扱っている4社のNMN原料の中に含まれている不純物がどのような物質であるかを解析する試験を行いました。

純度分析をした時と同様にまずはLC-UV法で分析し、その際に不純物として検出可能な分離ピークを質量分析法(MS法)で解析して不純物の成分を同定する手法により調べ、その結果、弊社のβ-NMN原料には、わずかに含まれる不純物として「ニコチンアミド」のみが検出されました。

完全β-NMNについて、光学異性体の危険性について

光学異性体とは

NMNには、分子構造の異なるα-NMNとβ-NMNの2種類が存在します。α-NMNは、分子を構成する部品(原子)の種類と数はβ-NMNと同じですが、その原子同士のつながりの向きが異なっている部分があるため別の物質であり、α-NMNはβ-NMNの光学異性体と呼ばれます。

α-NMNとβ-NMN

本来、私たちに必要なNMNはβ-NMNです。

β-NMNは人体でも生成されますが、不必要なα-NMNが生成されることはありません。
本来人体で生成されないα-NMNは、人体にどのような影響を及ぼすかはまったく不明です。危険な事に、α-NMNはβ-NMNとは科学的には真逆の働きをする可能性も否定できません。

ところが、コスト削減のために安易な化学合成によって製造されたNMNには、高い確率でα-NMNとβ-NMNが混在し、α-NMNの混在しないβ-NMNは、極めて精密な製造工程を通じてのみ製造されます。

その分製造にかかるコストも高額となり完全β-NMNは高価で貴重なものなのです。